ご利用者 及び ご家族の皆様へ
あけぼの会
理事長 富田 幹夫
令和5年度総会のごあいさつ
皆様にはあけぼの会の福祉事業をご利用頂きまして厚くお礼を申し上げます。
山陽小野田精神保健家族会は、1989年にレインボー作業所を開設し、2006年に特定非営利
活動法人「あけぼの会」の認証を受けて障害福祉事業に取組んでいます。
令和3年度には、「あけぼの相談室」の開設、「あけぼのホーム厚狭」を増設する 等「 障がい者と家族が安心して生活ができる地域づくり」を目標に 地域生活支援事業の拡充に取り組みました。
また、昨年度には、虐待防止委員会と権利擁護部会を設置して、利用者の皆様への支援の適正化と専門性の向上をめざして、職場内研修を実施しています。
つきましては、忌憚のないご意見・ご要望を頂きますようお願いを申し上げます。
【ご利用者の皆様へのお約束】
①ご利用者とご家族の幸せを願い、草の根の視点から挑戦していきます!
「働く」とは~「はた(端)=周りの人々がらく(安楽)に生活できる」よう*周囲の人々の
幸せの実現を願って取り組んでいくことだと思います。
皆様と意見交換しながら、NPO法人としての*夢と独自性をもって、今までにない斬新な事業
企画に取り組んで参ります。
②希望する生活の実現にむけ、必要かつ即応する支援を提供していきます!
ご利用者の皆様のライフスタイル・ご希望に沿った生活の実現のための支援と*社会人としての
誇りをもって利用できる支援の提供に取り組みます。
そのためには、ご利用者の皆様が*何度でも挑戦が可能な場を提供できるように、職員一同は
自己啓発に努めて参ります。
【特定非営利活動法人 あけぼの会 令和5年度総会】
第1号議案 令和4年度(自令和4年4月1日 至令和5年3月31日) 事業報告
1 法人事業部での協議決定事項について
①理事会での協議経過の報告
第1回 令和4年5月13日(金) 14:00~16:00
ア 令和3年度の事業報告と決算及び令和4年度の事業計画案と予算案の審議
イ 給与規定の改訂(案)の協議 ~業務実績重視の賃金体系への見直し
同一労働同一賃金制の職務・職階制の給与規定への見直し(月給から時給)
ウ 業績に応じた職務状況に沿った業務手当制度の充実
第2回 令和4年9月5日(月) 10:00~12:00
ア 職員配置の異動についての報告
イ 令和4年8月 工賃規定の改正
ウ あけぼの会虐待防止委員会及び権利擁護部会の設置~令和4年10月1日
【設置目的】
障害者の権利擁護と自立の支援、養護者に対する支援を基本とし、虐待の防止
のための取り組みを強化するため、「虐待防止委員会」を設置し、あけぼの会の
「事業運営規程」「重要事項説明書」に規定する。
【取り組みの内容】
●虐待の防止等のための法人単位での責任者の設置
●法人職員への虐待防止専門研修の実施と虐待の未然防止のための点検
*虐待防止のための計画づくり
虐待防止の研修、労働環境・条件を確認・改善するための実施計画、指針を作成する
*虐待防止のチェックとモニタリング
虐待が起こり易い職場環境の点検のため*チェックシートを定期実施し、職員に周知
●虐待事案発生時の検証や再発防止対策の検討
虐待やその疑いが生じた場合、事案検証の上、再発防止策を実行する
第3回 令和5年3月22日(水) 9:30~12:00
ア あけぼの会福祉事業と支援の指針を作成 *別紙参照
虐待防止委員会・権利擁護部会の設置に伴い、以下の指針を確認した。
●各事業部の具体的な取組みを進めていくための指針
施設内処遇におけるあけぼの会援助指針を遵守すること。
なお、事業の円滑化のため、法人事業部に課長職を新設した。
総括~関係機関との地域連携を図り、事業の課題を理事会に上程
補佐~総括を補佐し、財務会計を管理し、職員の服務を担当
*新課長~総括の指示を受けて、各部の管理者及びスタッフの調整
●あけぼの会援助指針から重要項目を抽出した具体的な援助指針
自己肯定感の涵養、生活能力のエンパワーメント等の指針を確認した。
また、小さな出来事、不適切な行為から次第にエスカレートするため、人権擁護
部会において、上から目線の発言・子供扱いの処遇 等について、組織全体で
*不適切な関りについて点検を行うことを決定した。
イ 工賃向上のための計画の検討
・ダイヤス食品の作業参加の増員
・環境リサイクル作業の作業支援参加の通年計画の作成
ウ 環境センター担当職員体制の整備
2名を加配して、環境センター業務担当のローテーション化を図る。
エ 家族会、法人事務局の所在地のレインボーへの変更、ワーク分場の廃止
5年度末、中央福祉センター取壊しに伴い、総会にて変更議題を上程
オ 厚狭ホームの運営継続
R5.3~1名新規入居により、現在7名となった。
カ 第三者委員の新規委嘱の依頼
中島嘉哉氏をR5.4から雇用のため、池田忠妃己氏の1名となる。
ついては、白井健一郎氏(市議、社会福祉士)に委嘱をお願する。
② 苦情解決第三者委員会
令和5年5月31日 中島嘉哉、白井健一郎委員と苦情解決各担当者及び責任者が
ヒヤリハット事例の報告と事故防止のための対応を協議する。
③ NPO法人独自の地域貢献事業の取り組み
*地域交流事業「鈴虫・カブト虫チャリティー頒布会」を継続開催。
*障碍者及び要支援高齢者の受診同行支援事業を継続試行。
④ 会計監査の開催
月例監査 毎月1回
決算監査 令和5年4月20日 (法人、事業会計監査 家族会会計監査)
⑤ 通常総会の開催
日 時 令和4年5月21日(土) 場 所 厚狭公民館
出席会員数 正会員数53名 出席者39名、委任状提出者14名、欠席14名
法人役員改選 退任 理事 黒瀬 桂子 新任 理事 池田 はるみ
会員状況(令和4年度会費納入済み)
正会員 55名 賛助会員 1団体 及び 個人3名
⑥ 職員状況
職員総数14名 令和5年3月31日現在
2 指定一般/特定相談支援事業 あけぼの相談室「サポート」
令和3年4月1日付けで、ワークあけぼの内に開設しました。
【基本事業】~●障害者総合支援法による一般/特定相談支援事業
① 障害福祉(難病含む発達障害、知的障害、その他精神障害)に関する基本相談
② 地域生活支援~地域生活への移行と安心・安全な在宅生活の支援、緊急時訪問支援
③ 計画相談支援~市に提出する自立支援計画案の作成と事業所・サービスの調整
【NPO法人のとしての以下の独自事業】
① 福祉・精神保健 他 生活上のよろず心配ごと・困りごとの相談
② 精神的な悩み・不調についての個別のご相談 等
③ 自力受診が困難時の受診同行などの生活支援(*ワークあけぼのと共同)
④ 精神保健・福祉に関する市民公開講座の開催
令和5年3月31日現在 相談支援契約者 19名
(直近在籍21名 内訳 あけぼの会福祉事業利用者 19名 他 2名)
3 就労継続支援事業B型 ワークあけぼの
<重点方針事項及び取り組み状況>
1 虐待防止・権利擁護部会の設立に伴い、職場内研修において点検を行った。
●上から目線の命令口調で、威圧的な態度で接すること
●友達感覚で接し、主体性を尊重せず、子ども扱いした関りをすること
●利用者からのコールを無視したり、意見や訴えに否定的な態度を取ること
2 利用者ファーストの処遇向上にむけた取り組み
(ア)作業共同体としての運営ミーティングによる運営参加
利用者の参加と協働を目標とし、利用者ミーティングを実施した。
(イ)毎月レクリエーション活動を開催し、利用者の福利厚生事業に取り組んだ。
《レクリエーション内容、参加人数》
4月 2日 花見 (12名) 9月16日 カレーとボッチャ (18名)
4月30日 温泉と食事 (4名) 10月15日 梨狩り(12名)
6月11日 バーベキュウ大会(18名) 11月12日 ショッピング (9名)
7月 9日 インド会 (13名) 2月25日 サルビア食事会 (22名)
8月 7日 そうめん会(29名)
(ウ)工賃向上と利用者満足度の充実に取り組む
内職受託作業量の減少と利用者のニーズに対応するため、ダイヤス弁当箱の洗浄作業契約の見直しと週2日環境衛生センターへの作業参加を実施した。
3 多様なニーズをもつ利用者が安心して活動できる環境の提供
(ア)小集団構成による利用者作業環境の整備
利用者の特性を生かした小集団による作業環境を整備した。
(イ)利用者の特性と多様化に応じたソフト面とハード面の整備を行う。
精神・発達・知的障害者他 若年性認知症や難病等多様な利用者のニーズに
対応するための職場内研修の実施と作業環境の視覚的構造化に取り組んだ。
(ウ)送迎体制の取り組み充実化
利用者の安定通所と利便性の向上を図るため、個別の送迎対応を実施した。
4 地域交流と社会貢献のための事業継続
(ア)地域包括支援センターと連携し、ごみ投棄や家事支援等に取り組んだ。
(イ)山陽森林研究会との3回目のしいたけ菌打ち原木50本の投資を行った。
(ウ)地域交流事業のチャリティー(スズムシ、カブトムシ)頒布会を開催した。
<活動状況>
1 利用者 定員35名
・登録者(令和5年3月31日現在)35名 (前年度末38名 -9名+6名)
男性26名 女性9名
・営業日数(年間) 249日
・利用者延べ人数 6,192人(前年度比 -264人)
・平均利用者数 24.9人 ( 〃 -1.0人)
2 工賃実績状況
・作業延べ日数 6,046日(-221日)
・作業総時間 22,109時間(-1,547時間)
・工賃支払総額 10,357,638円(+479,790円)
・支払い工賃時給額 468 円(+50円)
・工賃支払延人数 393人(-4人)
・平均工賃支払額 26,355円(+1,474円)
参照 令和3年度24,881円
令和2年度24,439円
元年度 24,491円
30年度 25,231円
<その他の活動状況>
1 消防設備点検・消防訓練及び防災時避難訓練
・消防設備点検 3月、9月
・防火避難訓練 4月21日 2月28日
2 広報
・新しいホームページを作成して活動状況を広報し、県外からの作業請負も得られた。
新URL https://work-akebono.jimdofree.com
3 施設整備
・自動検温機や空気清浄機を設置することで感染症対策を行った。
・第2作業室にエアコンを設置。
・旧食堂を休養室に、旧自治会集会所を食堂に整備
4 外部サービス利用型共同生活援助 あけぼのホーム山陽小野田
【運営指針】
①入居者間の親和性を高めるオアシス性のある生活の提供
茶話会や共同調理、レク活動などを通じて、仲間との関係を深める場を作っていくこと。
②自立支援計画にもとづく個別支援の実施
生活上の課題や悩みの解消にむけた個別支援を実施すること。
③多様なライフスタイルを実現するための取り組み
各入居者のニーズに即応する生活の場の提供に努めること。
【運営状況】
(1)利用状況
・平均利用者数 6人
・令和4年3月31日現在入所者数 7名(3月に1名新規入所)
・日中活動
地域活動支援センター、就労継続B型事業所、一般就労、デイサービス
(2)職員勤務体制
・管理者1名
・サービス管理責任者1名
・世話人4名
(3)施設見学及び入所問い合わせ状況
・6件
(4)年間行事
・お楽しみ行事昼食会 (コロナのため中止)
・その他あけぼの会行事に合わせて
観桜会美祢桜公園 ( 4月 2日) 温泉ツアー ( 4月30日)
バーベキュウ大会 ( 6月 11日) インド会 ( 7月 9日)
そうめん会 ( 8月 12日) カレーとボッチャ ( 9月21日)
梨狩り ( 10月15日) サンパークショッピング ( 11月12日)
サルビア食事会 ( 2月25日)
・自治会掃除 年2回 ( 5月7日終了後ラーメン店へ11月20日 )
・利用者ミーティング (4月20日、8月、12月21日)
(5)援助内容
・家事支援、買物同行、相談
・個別支援計画に添った服薬・衛生・金銭管理等の見守りや声掛け
・その他助言、同行(受診、障害年金や各種福祉サービス申請、確定申告など)
・福祉サービス事業所、病院、関係市町との連絡調整等
(6)訓練・設備関係
・消防設備点検 年2回( 5月6日、10月19日)
・消火・避難訓練 年1回( 9月21日)
・防災避難訓練 年1回(12月21日)
・防災(地震津波想定)避難訓練 年1回(3月24日)
(7) その他
・苦情解決第三者委員会 (令和5年5月31日)
あけぼの会福祉事業と支援の基本指針
2023.3.22 理事会
1 事業指針
【法人事業部】
① 総括~関係機関や支援団体との地域連携を図り、事業の課題を理事会に上程する。
② 補佐~各部の事業について総括を補佐し、財務会計を管理し、職員の服務を担当する。
③ 課長~総括の指示を受けて、各部の管理者およびスタッフの調整にあたる。
【相談支援部】
① 障碍者の具体的な「生活のしずらさ」の課題解決にむけて個別相談支援に取り組む。
② 各事業部の多種多様な相談の解決にむけて、専門的処遇の助言と支援にあたる。
③ 緊急時の速やかな対応にむけ、医療等 関係機関との連携し、地域生活の支援を行う。
【就労支援部】
① 社会活動の場として、自己肯定感の再構築に向けた支援をおこなう。
② 利用者の具体的な生活課題の解決のため個別の支援のためケースマネージメントする。
③ 相談支援部と連携して、複雑困難事例はじめ、支援のためのケース検討をおこなう。
【生活支援部】
① 各入所者の親和性を高め、安心できる生活を送れるよう、生活環境の整備に努める。
② 各入所者のライフステージに沿った生活課題に関する個別相談支援をおこなう。
2 支援の指針
① エネルギーを充足できるオアシス性(癒し)のある支援環境を提供すること!
協働作業、仲間との関係を深め、*意見が出せる(アサーション)場づくりをおこなう。
② 利用者とのサービス利用契約は、並列の*伴走的な支援関係であること!
相手の心情を丁寧に支持し、*非審判的な視点をもって権利擁護に努める。
③ 機能している回復力(レジリエンス)を*エンパワーメント(増幅)していくこと!
利用者の成功体験を増やし、*自己肯定感を回復できる場づくりを目標とする。
④ スモールステップでの個別支援計画を作成して、社会参加の促進に努めること!
利用者個人の特性に応じて、*安心して再試行できる支援環境を提供する。
⑤ 家庭や社会の環境調整も含めて(生物・心理・社会的アプローチ)取り組むこと!
原因と結果を分析して(応用行動分析-ABA)、支援のためのケース検討を行う。